人生100年時代を生き抜く!『ライフ・シフト』で未来戦略をアップデートせよ

bizteach
Conclusion
この記事の結論・要点
  • 「教育→仕事→引退」という古い3ステージモデルを捨てる
  • 人生100年時代は、何度も学び直す「マルチステージ」が基本になる
  • お金だけでなく「見えない資産(スキル・健康・変化する力)」を蓄える
  • 企業も個人も、変化を前提としたキャリア設計が最大の強みになる

毎日の業務、本当にお疲れ様です。 ふと電車に揺られているとき、「このまま今の働き方を、あと何十年も続けるのかな?」と、漠然とした不安を感じる瞬間はありませんか?

少し前までは、いい学校を出て、ひとつの会社で定年まで勤め上げ、あとは悠々自適な老後を過ごす。 そんな「教育・仕事・引退」というレールが、私たちの常識でしたよね。

ですが、 医療やテクノロジーが進歩した今、私たちは思いのほか長く生きることになります。 ロンドン・ビジネススクールの教授であるリンダ・グラットン氏らが執筆した『ライフ・シフト』は、そんな私たちの働き方と生き方に、根本的なアップデートを迫る一冊です。

今日は、この本が教えてくれる「人生100年時代の新しい歩き方」について、カフェでコーヒーを飲むような気分で、一緒に少し先の未来を覗いてみましょう。

「3つのステージ」から「マルチステージ」の人生へ

これまでの私たちは、「教育を受け、仕事をし、引退する」という3つのステージを生きてきました。 たとえば、ガラケー時代に作られた料金プランのようなものです。 当時はそれで完璧に機能していましたが、スマホ全盛期の今、そのプランのままだと通信制限ですぐに身動きが取れなくなってしまいますよね。

人生が100年続く長寿の時代において、65歳で引退した後の時間はあまりにも長すぎます。 そこで本書が提案するのが、人生を細かく区切り、何度も新しい自分に生まれ変わる「マルチステージ型」の生き方です。

ただ一つの会社にしがみつくのではなく、新しいスキルを学ぶ「エクスプローラー(探求者)」の時期。 複数のわらじを履く「ポートフォリオ・ワーカー」の時期。 そして、自分で小さな事業を始める「インディペンデント・プロデューサー」の時期。

これらを、年齢に関係なく行ったり来たりする。 そんな「エイジフリー(年齢にとらわれない)」な発想が、これからのスタンダードになっていきます。

年齢を理由に「もう遅い」と諦めなくていいのは、なんだかワクワクしますね!
😊

実際に、中小企業の現場でも、定年後にまったく違う分野の資格を取って活躍されている方や、副業で得た知見を本業に活かしている方が少しずつ増えてきていますよね。

お金よりも大切な「無形資産」という最強の武器

「長生きするなら、とにかく貯金しなきゃ!」 そう焦ってしまう気持ち、とてもよく分かります。 もちろんお金(有形資産)は生きていく上で絶対に必要です。

一方で、 長く豊かに、そして何より「楽しく」働き続けるためには、目に見えない「無形資産」のほうがはるかに重要になると、著者は語りかけます。

この無形資産は、大きく3つに分けられます。

一つ目は「生産性資産」。 これは、仕事で直接役立つ知識やスキル、そして信頼できる人脈のことです。 AIがどんどん進化する世界では、昨日までの「当たり前」が明日には通用しなくなるかもしれません。 だからこそ、常にアップデートし続ける希少なスキルが、あなたを守る盾になります。

二つ目は「活力資産」。 ずばり、心と体の健康、そして前向きなエネルギーです。 どんなに優秀な管理職であっても、無理を重ねて体を壊してしまっては、長い人生のマラソンを走り切ることはできません。 週末にリフレッシュできる趣味や、心を許せる友人との関係が、実は一番の「資本」だったりします。

そして三つ目が、最も耳慣れないけれど重要な「変身資産」です。

これは、変化の激しい社会に合わせて、自分自身を柔軟に作り変えていく力のこと。 「自分はどういう人間で、何が好きなのか」を深く理解し、新しい価値観を持つ人たちと交流し、未知の経験に対してオープンでいる姿勢。 これこそが、予期せぬトラブルや社会の激変を乗り越えるための、最強のサバイバルナイフになるのです。

良い事例と悪い事例

【良い事例:無形資産を育てる生き方】 今の仕事で安定したお給料をもらいつつも、週末を使って新しいプログラミング言語を学んだり、異業種の人と交流したりして「変身資産」に投資し続けるスタイル。

【悪い事例:有形資産だけを追う生き方】 目の前の残業代(お金)を稼ぐことだけに必死になり、睡眠を削って「活力資産」をすり減らし、新しい知識を学ぶ時間を全く持たないスタイル。いずれAIや時代の変化に取り残されてしまいます。

立ち止まる時間は「再創造(リ・クリエーション)」のチャンス

マルチステージの人生では、ステージとステージの間に「移行期間」が生まれます。 たとえば、転職活動中の期間や、思い切って長期休暇をとるタイミングですね。

私たちはつい、こうした空白の時間を「ただ休んでいるだけ」「遅れをとっている」とネガティブに捉えがちです。

あるいは、 周囲の目ばかりを気にして、無理に次の予定を詰め込んでしまうことも多いでしょう。 でも、本書ではこの期間を、自分を「再創造(リ・クリエーション)」するための絶好の投資期間だと定義しています。

一時的に収入がストップして不安になるかもしれません。 しかし、そこでじっくりと「活力資産」を回復させ、次のステージに向けた「生産性資産(学び直し)」に時間を使う。 それは決して「無駄な時間」ではなく、長い目で見れば最も利回りの良い投資になるのです。

「自分とは一体何者か?」という問いから逃げず、変化を楽しみながらアイデンティティを再定義していく。 これまでの「短く太く」働くスタイルから、「細く長く、そしてしなやかに」働くスタイルへと、心のギアを切り替えていきましょう。

『ライフ・シフト』をビジネスの現場でどう活かすか

さて、ここまで個人の生き方についてお話ししてきましたが、実はこの考え方、ビジネスの世界でもそのまま強力な武器になります。

特に、新しい価値を生み出す新規事業の立ち上げや、他社との差別化に悩むリーダーにとって、非常に重要な視点が隠されています。

たとえば、あなたがチームをまとめる立場なら、メンバーの「無形資産」をどう育むかを考えてみてください。 会社が従業員に対して、ただ業務をこなすことだけを求めていたら、いずれ組織全体が疲弊してしまいます。

ですが、 従業員が「学び直す(リスキリング)」ための時間を支援したり、多様な働き方を認める文化を作ったりすればどうでしょう?

会社という場所が、単にお金を稼ぐ場所から、個人の「変身資産」を蓄えるためのプラットフォームに変わります。 そうやって柔軟な発想を持った人材が育つことこそが、結果的に他社には絶対に真似できない「組織の差別化」へと繋がるのです。

これは、一朝一夕でコピーできる商品力などとは次元の違う、とても強靭な企業価値になります。

個人の「生きやすさ」を応援することが、そのまま会社の「強さ」に直結するんですね。
😊
日本という環境での「難しさ」と向き合う

もちろん、この本を読んで「理屈はわかるけど、現実問題として難しいよ」と感じる方も少なくないはずです。

特に日本には、新卒一括採用や終身雇用の名残、年齢による見えないハードルなど、まだまだ古い3ステージモデルを前提とした雇用慣行が根強く残っています。

「マルチステージなんて言われても、転職市場は年齢に厳しいし、会社の制度も追いついていない」 そうした批判や疑問の声が上がるのも、当然のことです。

だからといって、諦めて古いモデルにしがみつくのは危険です。 社会の制度が追いつくのを待つのではなく、まずは「自分サイズの小さな実験」から始めることが大切です。

いきなり起業したり、会社を辞めたりする必要はありません。 社内の別部署のプロジェクトに少しだけ手を挙げてみる。 休日に、まったく違う業界のオンラインコミュニティを覗いてみる。 そうした日常の「小さなシフト(変化)」の積み重ねが、やがて大きな変身資産となってあなたを助けてくれます。

明日から試せる、あなたの未来をデザインするアクション

人生100年時代という言葉は、プレッシャーに感じることもありますが、見方を変えれば「何度でもやり直せる、自由な時間が増えた」ということでもあります。

最後に、あなたが明日からすぐに実践できる、未来に向けた小さなアクションを整理しておきましょう。

明日から試せる3つのアクション

1. 自分の「無形資産」を棚卸ししてみる 今の自分にはどんなスキル(生産性資産)があり、健康状態(活力資産)はどうだろうか?ノートに書き出して、足りない部分を見つけてみましょう。

2. 普段読まないジャンルの本や記事を1つ読む 自分の常識の外にある情報に触れることで、新しい視点(変身資産)を育てる第一歩になります。いつもの通勤時間を、ほんの少しだけエクスプローラー(探求者)の時間に変えてみてください。

3. 職場で「誰かの無形資産」を褒める 「その視点、新しいね」「いつもチームの雰囲気を良くしてくれてありがとう」。そんな声かけが、相手の活力資産を高め、結果的にあなたの人間関係のネットワークを強くしてくれます。

私たちの働き方や生き方に、もう「唯一の正解」はありません。 あなただけの価値観で、あなたらしいポートフォリオを描きながら。 焦らず、少しずつ、新しい人生のステージを楽しんでいきましょう。

参考資料

ライフ・シフト(LIFE SHIFT)――100年時代の人生戦略 LIFE SHIFT|リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット

・本の長さ 407ページ
・言語 日本語
・出版社 東洋経済新報社
・発売日 2016/10/21

経営コンサルタント 櫻井
経営コンサルタント 櫻井

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この本の他にも、「仕事で使えるビジネス名著・実践レビュー」には、あなたのビジネスのヒントになる名著を揃えています。今の悩みに効く一冊をぜひ探してみてください。

また、より具体的に「組織における、集客・採用・教育の悩みを、WebやAIの力で解決したい!」とお考えの方は、これより先のサービス紹介もぜひご覧ください。貴社の成長を加速させる「実践」へと変えるお手伝いをさせていただきます。

お気軽にどうぞ

お仕事の相談

相談は無料
Googleフォームからお願いします

お得な情報

導入相談LINE

クーポン配布
各サービスの
特典など

無料相談(Googleフォーム)
記事URLをコピーしました